中国主要窯所在地マップ

中国歴代主要古窯紹介

一覧表
窯名 中国語読み 代表作 影響範囲 漢 三
国
晋 南
北
朝
隋 唐 五
代
北
宋
・
遼
金
・
南
宋
元 明 清 民
国
A1 遼上京窯 りょうすぁんじん 定窯写し *
A2 龍泉務窯 ろんちえんう 定窯写し
B1 霊武窯 りんう 白黒磁 * * *
C1 缸瓦窯 がんわ 遼三彩 奈良三彩 *
D1 耀州窯系 ようつう 青磁 高麗青磁 * * * * *
D2 黄堡鎮窯 ふあんぼうつん 唐三彩 奈良三彩 * * * *
E1 定窯 でぃん 白磁 白薩摩、金襴手 * * * * *
E2 磁州窯 つーつう 掻落、色絵 色絵 * * * * * *
E3 邢窯 しん 白磁 * * * *
F1 鈞窯系 じゅん 鈞釉 鈞窯釉 * * * * *
F2 汝窯 るー 汝青磁 夢と憧れ * * *
F3 臨汝窯 りんるー 青磁写し 三田青磁 * * * *
F4 修武窯 しゅうー 紅緑彩
絞胎器
紅緑彩最大窯 * *
F5 宝豊窯 ぼうふん 鉄斑彩 釉里紅 * *
F6 扒村窯 ばーつうん 磁州窯写し * * * * * *
F7 柴窯 ちゃい 雨過天青 夢と憧れ *
F8 巩県窯 ぐんせん 唐三彩 遼三彩、宋元三彩、明清素三彩、五彩、法華 * * *
漢 三
国
晋 南
北
朝
隋 唐 五
代
北
宋
・
遼
金
・
南
宋
元 明 清 民
国
F9 魯山窯 るーさん 黒釉白彩 京焼 * * * *
F10 登封窯 とんふん 白釉珍珠地 * * * *
F11 汴京官窯 でんじん 紫口鉄足 *
G1 長治窯 つあんつ 赤緑彩絵 明赤絵 * *
G2 懐仁窯 ふぁいろん 曜変天目 茶陶 * *
H1 醴陵窯 しゅうりん 釉下五彩 絳彩 * *
H2 長沙窯 つあんさ 釉下彩 各種彩磁 * *
I1 宣州窯 しゅあんつう 白磁 * *
I2 繁昌窯 ふぁんつあん 青白磁 景徳鎮影青磁 * *
J1 宜興窯 いしん 陶釉器、朱泥、鈞窯釉 常滑焼 * * * * * * * * * * * * *
K1 吉州窯 じつう 黒釉窯変 茶陶 * * * * *
K2 朗窯 らん 辰砂 各種辰砂窯変、豆青、桃花紅 *
K3 景徳鎮窯系 けいとくちん 参照 有田焼(伊万里焼)、九谷焼、染付、赤絵、色絵、白磁。 * * * * * * *
漢 三
国
晋 南
北
朝
隋 唐 五
代
北
宋
・
遼
金
・
南
宋
元 明 清 民
国
L1 郊壇官窯 じょうたん 官窯青磁 *
L2 龍泉窯系 ろんちえん 帖手、天龍寺、
七官
景徳鎮青磁
高麗青磁、三田青磁
鍋島青磁。
* * * * * *
L3 越窯系 いえ 古青磁 秘色焼、古青磁、高麗青磁 * * * * * * * *
L4 修内司官窯 しゅうねいす 官窯 *
L5 哥窯 ぐー 哥窯青磁 夢と憧れ * *
L6 天目窯 てんむ 禾目天目 茶陶、天目釉 * * *
L7 麗水窯 りすぅい 天龍寺写し *
M1 建窯 じぃあん * * * *
M2 漳浦窯系 つあんぷ 呉須赤絵 赤絵、九谷焼、犬山、京焼 * * *
M3 徳化窯 でふぁー 徳化白磁 彫磁仏像 * * * * *
M4 同安窯 とんあん 珠光青磁 茶陶 * * * *
M5 平和窯 ぴんはー 呉須 染付、印判手(伊万里焼) *
N1 玉溪窯 ゆいし 雲南染付 * *
O1 石湾窯 すわん 鈞窯釉 *
各窯の詳細
遼寧省
A1  窯名&年代&窯址 遺品写真
遼上京窯(林東窯) 遼後期
遼国上京臨潢府皇城内官窯
(現遼寧省昭烏達盟巴林左旗林東鎮)

特長:定窯写し
製品特徴
白釉、黒釉磁器、少量緑釉陶器。
白地細密堅実、薄手、平底。
北京市
A2  龍泉務窯(南京窯)
遼後期遼国南京府(現北京郊外)

特長:定窯写し。古く日本の”白南京”の呼び名の由来です。
製品特徴
薄胎薄釉、土質潔白繊細、黄色帯光沢よい、仕上丁寧。
寧夏回族自治区
B1 霊武窯
西夏金元(現寧夏霊武地方)
製品特徴
白磁、青磁、褐釉磁器、少量黒釉。灰地白化粧、重厚、圏足&平底、底部刮釉。
内蒙古自治区
C1 缸瓦窯(中京窯)
遼(現内蒙古缸瓦地方)

常用銘:「官」


白磁、色絵陶器、遼三彩、黒釉。
陝西省
D1 耀州窯系 
唐王朝の耀州(現陝西省銅川市黄堡鎮)
後継窯: 黄堡鎮窯  河南臨汝窯  広東西村窯  広西永福窯


青磁以外黒釉褐彩も相当な名品です:


耀州窯系標本

地は灰色、粘土性軟、素地は焼紅現象あります。
青磁色多変だが、いずれも黄色帯です。
圏足&平底、底部無釉、底縁部表釉漏れ現象あり。
唐
各種色釉、灰地粗松
表釉乳濁感あり、平底
五代
主に青磁
北宋
主に青磁(貢磁)灰紫地堅実。
厚釉、青磁呈オーリブ緑光沢透明感あり
金~元
青磁、色釉、浅灰地粗質。
薄釉、厚薄不均等、青磁呈生姜黄
D2 黄堡鎮窯
(銅川窯)(現陝西省銅川市黄堡鎮)

地は赤味の或る白土。灰土質粗松、平底、白化粧。
唐
色釉、唐三彩。ほぼ明器である。
五代~金~元
盛唐三彩焼もの継続
河北省
E1 定窯系  宋王朝の定州
(現河北省曲陽県澗磁村燕山)

宋の時代の御用窯、極繁盛。発見されている官窯銘は:
「官」、「新官」、「尚食局」、「尚薬局」、「五王府」、「奉華」、「鳳華」、「滋福」、「聚秀」、「禁苑」、「徳寿」。

北宋定窯は銅紅釉も作っていました。遺品は極めてすくない。

紅定 紫定

定窯残片標本

主に白磁、稀に柿釉、緑釉。
白地細密堅実、白粘土の産地、若干ピンク帯の白土、土質は硬いため、薄手で繊細な片彫風格。ガラスのような硬度感覚。
釉色呈黄色帯の象牙白、薄い釉掛け、「涙痕」という釉垂れが見られます。釉面の剥かれはない。平底、圈足。

北宋早中期匣装焼のため、口縁部釉あり、圈足底部砂まみれ。

北宋後期伏焼採用のため、口縁部無釉、変わりに金、銀、銅を覆輪あり。圈足底部綺麗。
 
唐
玉璧底
五代
玉璧底
北宋
薄手
金~南宋~元
若干厚手、釉色偏黄。  
E2 磁州窯
宋王朝の磁州(現河北省磁県観台鎮)

一番有名なのは、黒釉掻落し器です。
発見されている銘は:「張家造」、「趙家造」、「王家造」、「李家造」、「陳家造」、「劉家造」

(建窯と同じような天目茶碗も作っていました。「河南天目」と呼ばれました。
(建窯より地色は浅い)

黒磁、白磁、細い灰白土と粗い赤褐色2種類の地がある。いずれも白化粧しています。
白釉呈ミルクウェイト、黒釉は鉄釉系。詩文を刻む。

金の時代に史上始めて色絵器を製造。南宋まで遡る説もありますので、日本は「宋赤絵」と呼ばれます。


磁州窯標本 磁州窯掻落標本
北宋
平底、5つ線形支え跡
金
元
器形雄大、丸め、平底。
明
鉄絵器は絵高麗と混同している。
清
古磁写し
E3 邢窯 唐王朝の邢州
(現河北省内丘県)

透明感のある白磁釉は景徳鎮の白磁(影青釉)よりも数百年早い。後、染付器の発生に貢献した。

唐邢窯標

主に白磁、ほか青釉、黒釉、黄釉あり。
繊細な白地は極白いため化粧しない。地質粗相のものは白化粧する。
白釉若干銀灰色、上手ものは雪白。釉溜まるところは呈透明感ある薄緑色。
高台ほとんど玉璧底。環状、平底高台あり。底部無釉。
 
隋
唐~五代~北宋 
河南省
F1 鈞窯系
金王朝の鈞州(現河南省禹県八卦洞与鈞台)

天青色地釉に紫色の窯変を呈する。まるで霞雲のような景色です。古くから珍重されています。
八卦洞窯では宋代の宮廷用の澱青釉・紫紅釉の作品を焼いていた。

後継窯:
宜興(宜鈞窯)
広東(広鈞窯)
景徳鎮(炉鈞窯)

地色は灰色、或いは紫褐色。堅実。主に厚い乳濁釉青磁(澱青釉)(天青、月白、薔薇紫、海裳紅など色を称す)

器の内部底に”ミミズ跡”と呼ばれる現象があります。
細い針支え。全面釉掛け。

宋鈞窯標本  元鈞窯標本
唐~五代
北宋
月白釉多い、底部鉄色塗り
青系釉色に窯変の紫系色混ざり込み。
金
底部柿色塗り
窯変は紫一色斑点
元
器形雄大、重実
薔薇紫窯変、釉面細かい穴。底部素地もある。
F2 汝窯宋王朝の汝州
(現河南省宝豊県大営鎮清涼寺)

北宋後期は官用窯。宋代五つ名窯の魁。瑪瑙入り釉と針支えは後代官窯青磁の基本になりました。早期作品の天青磁は「雨過天晴」と呼ばれる。現在発見されている銘文は2種「蔡」と「奉華」です。

汝窯標本

主に青磁(汝青磁とよばれ、鈞窯天青磁とは一味違います。)
地は繊細、薄手で硬い。土の中銅をたくさん含有しているので、「銅骨」とよべれる銅紅色土です。
釉色は天青、天藍、粉青と呼び分かれます。厚い釉薬に瑪瑙配合したため、中国好みの玉質に呈する。潤いがあります。釉層にたくさんの気泡散在し、なおかつ「氷裂文」と呼ばれる特殊な磁貫が現れる。初めて磁貫を装飾として使われました。釉の縮みのところは肝色に呈す。
低い圈足は壁薄い、八字型です。全面釉掛け、底部針支え跡は3,5,6などあります。極細い針。 
北宋
官窯作品は上手のものが多い。
全面施釉、瑪瑙入り釉、針支え。 
金~元
民窯の作品は粗相なものほとんど 
F3 臨汝窯
(耀州窯系)(現河南省臨汝県)

主に”耀州窯”、”鈞窯”、青磁写しを作っていました。元窯の作品と極めて似ていたため、”鈞汝不分”、”鈞耀相似”と言い伝えがある。

地は灰色と浅褐2種、造形重厚。純度の高い厚い釉に光沢よい、泡は多く見られる。軽く緑色帯びの青。ほか、天青色、青白色ある。 
五代
圈足幅広い
北宋
金~元
圈足高い
F4 修武窯
(当陽峪窯)(現河南省修武県当陽峪)

1897年道清鉄道建設地、イギリス人スワルによる窯址発掘しました。後1941年小山富士より「北宋の修武窯」一文発表により、世界的に注目された。
(同時期に磁州窯、八義窯、長治窯にも紅緑彩を製造していました。区別は難しい)

黒釉、白釉、紅緑彩 生産量が多いから地土はは灰色、白、黄など多い。白化粧
絞胎器:白土と赤土を練り合わせた俗に練上手とか木理文、鶉手などと呼んでいる。欧米ではマーブルウェアと呼び、遺品は比較的少ない。

白磁の上に紅、緑、黄色による絵付。釉上彩絵としては歴史上初なものです。”紅緑彩”と呼ばれます。特徴としては、”卵白朱紅”の発色、葉などの絵付技法は紅色による線描の上、中に緑色を塗る。遺品は完全なものはすくないです。魅力の高い古陶磁品とされています。
金
元
F5 宝豊窯
(汝窯系)宋
(現河南省宝豊県)

鉄斑黒釉、柿釉
F6 扒村窯
(磁州窯系)唐~明
(河南省禹県扒村)

地は深灰色と米黄2色ある、荒い。釉面光沢なし、黄色帯。
磁州窯器との区別点:黒釉濃厚、文様奔放、支え跡は線形ではなく不規則の形。
F7 柴窯 五代末 伝説皇族柴氏の御用窯。
遺品一点「雨過天晴瓶」は台湾故宮博物館に収蔵されています。中国陶磁器歴史上の至宝と賞賛されています。

標本
後継窯は汝窯との説があります。

左記発掘品の「雨過天晴」皿は柴窯よりもっと早い時期のものかもしれない。
F8 巩県窯(現河南省巩県)

元祖唐三彩

灰白地。純白釉、純黒釉。器形完成度高い。
三彩陶:黄、白、褐、緑、紅、青などあります。
本体2段焼き、平底、玉璧底。Y字、四角形、丸形支え跡。
隋
原始青磁
唐
五代
F9 魯山窯 (黄道窯)唐、五代、宋、元
(現河南省魯山県)

製品は「魯山花磁」と呼ばれる。
近くに頬県窯があります(同系)。
後継窯:汝窯

灰色地で、粗質。黒釉の上に白釉装飾。風格は素朴であり。
F10 登封窯
(磁州窯系)唐宋元
(現河南省登封県)
「白釉珍珠地」は有名

地は灰白色、釉は浅黄白。
色のコンテストと文様の繊細さは淡雅的な風格で、磁州窯風格とは対照的であります。
繊細な刻文掻落
F11 汴京官窯
北宋の官窯として文献記載あり。
2019~2025 河南省宝豊県張公巷窯址に北宋官窯形、青銅祭器、高麗青磁形、文房用品など発掘されているから官窯であることは間違いない。汝官窯の後継窯との説もある。

傳汝窯作品と近似、地は鉄分多く含有するため、縁部釉の薄い部分には地色は呈するため、「紫口鉄足」と呼ばれる。淡い青色の表釉。釉面の疎松な磁貫があります。遺品は極めてすくないです。
山西省
G1 長治窯
(磁州窯系)(現山西省長治市八義鎮)
初期赤絵(赤、緑、黄)

白釉、白釉赤緑彩、白釉黒彩。
地は米黄色、白化粧
若干厚めの釉、圈足内部五つの支え跡。
金
花、鳥、枝、魚、双弦文様多く見られる。
元
G2 懐仁窯 宋(現山西省内)窯跡不明
黒釉窯変として知られています。

建窯へ参照。天目窯参照。
同類品は河南省も発見されています、「河南天目」と呼ばれました。磁州窯参照
写真は徳川家「曜変油滴天目」は最近の判断では、建窯ではなく、懐仁窯の作品です。
湖南省
H1 醴陵窯(現湖南省萍郷)
遠古~東漢まで、彩陶生産地でした。

清雍正年再興釉下五彩磁器。

1次は素焼き、着色して2次焼、釉掛け、3次焼き。
絵付けは康熙五彩風格を継承し、粉彩絵と一味違い、清の末期から発生した近代風格の粉彩(絳彩)に影響を与えた。 
清後期
地は荒い
民国
地は細い
H2 長沙窯 (銅官窯)唐~五代
(現湖南省長沙市銅官鎮)元祖釉下彩

地は灰緑、灰褐色。質粗松。
青釉と黄釉。直筆絵彩後、釉掛け、若干黄色帯び
点彩、絵彩、詩文入り
安徽省
I1 宣州窯 (蕪湖東門渡窯)宋王朝宣州
(現安徽省蕪湖東門渡村)
宋の時代「宣州官窯」でした。

地は赤赭色粘土、焼上がり後呈灰黒色。
青釉、白釉器。一次焼は乳黄濁り釉掛け、二焼次色釉。
五代
「宣州官窯」落款の器が発見されています。窯跡は未発見。
北宋
皿内部中央に刻文以外、ほとんど無文
I2 繁昌窯 宋
(現安徽省繁昌県柯家沖)典型的な宋青白磁器

薄手、釉は若干青色帯、光沢強い。
平底中央部凹み、圈足は水平に切りか内側斜め削り。
足底無釉。
江蘇省
J1 宜興窯 (欧窯)(現江蘇省宜興市鼎蜀鎮)
制陶歴史2000年以上の古窯、漢唐に青磁、
宋に陶器、明には紫砂陶器。
明萬暦嘉靖年欧子明開窯焼均釉器、史称”欧窯”

清に宜鈞釉(葛明祥、葛源祥)は鈞窯釉を継承開拓した、地は灰陶土。宜鈎窯と称す。 (早期宜鈞窯作品は大量に日本へ輸出したため、日本は多く存在しますが。本場の中国は幻しいの遺品になる。)
(参照広鈞窯、炉鈞窯)

清の時代朱泥壺
紫砂(朱泥)と呼ばれる朱色の粘土豊富であり、それを捻り込んだものを陶器に使われています。
配合より黒から白まで各色があります。製品も圧倒的に多いですが、中には茶道具、盆栽用品は特に人気があります。
清の時代宜興陶工金子恒来日し、朱泥急須のタタラ製法を常滑に伝えた。
金士恒製朱泥急須
欧窯黒釉窯壺


宜均海鼠釉 
 
江西省
K1
吉州窯 唐宋元 宋王朝吉州
(現江西省吉安永和鎮)

建窯黒釉写し、定窯白釉写し、景徳鎮青白釉写し、哥窯青磁写し、宋の時代極繁盛したため、製品には各種釉器があると言われます。

特に黒釉窯変(天目)は特徴のある製品として人気あります。
茶碗の造形は「天目茶碗」と呼ばれます。

吉州窯底部
吉州窯標本
 
半陶半磁器の地は黒色に青紫色帯び。
磁器の地は青灰色、米黄色があります。
質はいずれも粗松であり、重厚な作りです。
圈足は低い、壁厚い。仮高台ぼい。

特長ある釉色は:
木の葉天目:葉を張った上、釉掛け、一次焼成のため、葉の縁には色変なし。近代の写しは二次焼成のため、葉の縁は黄色変があります。
玳玻天目:動物や、花の剪紙を抜きにして、灰釉を掛け、外側は鼈甲斑文の窯変があります。お茶を入れると釉色は白くなるものは上手とされます。茶道具として絶大な人気があります。
K2 朗窯 (景徳鎮窯系)清
(現江西省景徳鎮御窯厰)

景徳鎮窯系辰砂窯、康熙年44年~51年は清朝廷御用窯
(官窯監督官の名前は郎廷極)

「朗窯紅」は有名。ほか宣徳窯、成化窯の写しは極めて上手でした。素三彩写し。
辰砂焼は元の時代から見られ、明の初期景徳鎮官窯で完成した。血のように濃厚な紅色でしたので、「牛血紅」または「齋紅」と呼ばれました。
明の宣徳年、景徳鎮は艶のある紅色辰砂が完成し、それは「宝石紅」でした。
清の時代は朗世寧より、景徳鎮官窯で明るく発色する辰砂を焼成しました。「朗窯紅」と呼ばれました。ほか、鉄分の酸化不足ため、緑や、青い発色する現象を利用した「朗窯緑」、「朗窯青」などもあります。
K3  景徳鎮窯系
現江西省景徳鎮(湘湖、湖田、楊梅亭、黄泥頭等窯を分布。)

中国において歴史一番長い陶磁窯。近代ナンバーワン繁盛した窯系であります。御厰窯は明洪武年~清乾隆年まで官窯であります。
乾隆年末、「官塔民焼制」へ移行、官用品はすべて民間に委託することになる。官窯は廃止されました。

元中期から、清まで、官窯は景徳鎮に移されたため、各地陶工も景徳鎮に遷移しました。明の初めには景徳鎮はすでに中国一の陶磁産地になりました。「陶磁の都」と呼ばれます。
焼き物はなんでもあり、なんでも写す。なんでも写される。

景徳鎮窯歴代の呼び方:
南北朝:至徳窯
隋:大業窯
唐:陶窯、霍窯
宋:湘湖窯、景徳窯、湖田窯、南山窯、枢府窯・・・
元:饒窯(湖田窯、楓湾窯、林捷隆窯)
明:景徳鎮窯(龍缶窯、崔公窯、周窯、壷公窯、小南窯、呉明官窯、陳仲美窯)
清:景徳鎮窯(呉窯、六十四磁彫、魏氏結窯、官庄窯)

景徳鎮に於ける官窯の名前:
元:枢府窯
明:御窯厰(洪窯、永窯、宣窯、成窯、正窯、嘉窯、隆万窯、)
清康煕22年~27年:臧窯(陶監:臧応選)
清康煕44年~51年:朗窯(陶監:朗廷極)
清康51年以降:康窯
清雍正4年~:年窯(陶監:年希尭、雍正6年から、唐英は協理。)
清乾隆元年~14年、17年~21年:唐窯(陶監:唐英)
清嘉慶以降:官窯
民国:江西磁業公司
現代:景徳鎮陶磁研究所

歴代景徳鎮用土解説

近代特長は鮮やかな青華器や超薄手器は人気です。 
五代
青磁は灰青色、白磁は青色帯
底部帯状支え跡 

北宋
青白磁(影青)(器の凹みに湖水緑帯びの白釉を溜まる、玉質感があります。)。造形優美、作工丁寧。
南宋
北宋へ参照

元
釉里紅、染付(青華)、影青釉。造形雄大。

明
南京染付(青華)、釉上彩 釉里紅 豆彩 五彩 紅釉、瑠璃(銅釉)。
明末:金襴手 赤絵、青花(芙蓉手、祥瑞)

端整素朴。
成化官窯標本
清
上記技法ほか、康熙五彩、素三彩、色地多彩、琺瑯彩(古月軒)、桃花紅 歴代窯写し、粉彩、茶葉末釉
各種焼物技術は歴史上最高水準に達した。豪華絢爛
清の時代鈞窯釉を継承開拓した、地土は景徳鎮ならの高温磁土なので、炉鈞窯または呂均窯と称す。
浙江省
L1 郊壇官窯 南宋
(現浙江省杭州市烏亀山)
南宋朝廷御用青磁窯


1997年郊壇官窯跡発掘標本
地は灰色~紫黒、繊細堅実。薄手から厚手。
青磁は灰青、米黄、鵝鳥黄などいろいろあります。
早期製品は薄い釉掛け、玉質不透明、
複雑な磁貫文として知られます。
後期製品は極薄い地に極厚い釉掛けに氷裂文、青玉質であります。「紫口鉄足」現象があります。
L2 龍泉窯系
現浙江省龍泉県(大窯、金村など20箇所以上)

青磁の名窯です。その青磁技法のルーツは越窯となんらかの関係があると考えられます。

南宋~元に繁盛絶頂でしたが、一時官府の注文を受けました。

元の早期には生産規模は拡大したが。中後期、官窯は景徳鎮に指定されたことで、青磁職人は景徳鎮へ流出。
明の時代には衰退期に入り、清の康熙年で幕を閉じた。
底部の「焼火色」は元以降龍泉窯の特徴です。

北宋龍泉窯粉青標本   南宋龍泉窯標本
明龍泉窯標本

後継窯→景徳鎮窯
五代
地質荒い、厚手薄釉、淡い青色。
北宋
造形端整、厚手、青磁は黄色帯ひ。
南宋
基本は灰白色地、極少ない黒地
帖手(粉青)、天龍寺(梅子青)形成、
「紫口鉄足」現象あり。若干薄手になりました、圏足底部無釉、細砂底。
元
厚手大器。天龍寺青磁
「鶏心底」、足縁部削り、器の底に施釉。
明
透明感のある厚い釉、緑は強い、磁貫入り、
七官青磁。圏足内部無釉、または環状釉削。畳焼の場合は器の中心上下は無釉。
清前期
生姜黄帯の暗い発色する青磁、高台高い、
前代と比べるものにならない。
L3 越窯系 唐王朝の越州
(現浙江省余姚、慈溪、上虞など)

東漢時代から、古陶の生産地。越窯の中心地域である上林湖(じょうりんこ)では、「秘色(ひしょく)」と呼ばれる青磁を生産し宮廷にも納められていた。古代青磁として名が高い。日本では奈良時代から越窯青磁を「秘色」と読む。

越窯青磁標本

後継窯:龍泉窯 耀州窯系
東漢~三国
地は淡灰白と土黄色2種。釉色青黄と浅青。明るい感じ。底に三つ針支え跡
晋
厚い釉に灰青色。
南北朝~隋
釉色は黄色帯び、不透明で玉質、磁貫あり
唐
上へ参照
五代
上へ参照
北宋
透明感のある厚釉、灰青色と(豆青)。
L4 修内司官窯 (老虎洞窯)
南宋現浙江省杭州修内司寺内

南宋官窯の一つ、以前は郊壇官窯と混同していました。近年窯跡が発掘されたため、その存在は明らかになった、遺品はすくないが、上手品ばかり。

1995年12月修内司窯跡発掘標本
修内司窯後期米色青磁標本

白釉、青釉、黄釉。
遺品には南宋官窯の共通特徴を認められます。
郊壇官窯 哥窯参照。
L5  哥窯 南宋~元

宋の後期から元の早期に存在したとの文献記載があったが、窯跡は未発見。遺品(後代写しとは確定できないものだろう?)数点は台湾故宮博物館所蔵。

名前の由来は「龍泉窯」とは兄弟窯との伝説でした。

ほか、哥窯器の遺品は南宋官窯が写したものとの説もあります。窯特定できた確かな写しは「哥窯釉」と呼び分かれています。  
南宋
地:「紫口鉄足」現象。
釉色:粉青、米黄、月白、油灰
厚い釉にたくさんの荒い気泡が見られます。
釉面の光沢はソフトで弱い、「酥光」と呼べれます。
「金線鉄糸」と呼ばれる2色、2重氷裂磁貫入りの厚い青磁、その美術性の高さは公認されています。
元
上へ参照
清雍正景徳鎮窯が写した哥窯釉
L6 天目窯 宋~元
現浙江省臨安県

窯跡未発見。遺品は「禾目天目」(兔毫盞)などがありますが、最近もいろいろ発掘されました。
禾目天目茶碗は古くから遣唐僧より臨安天目寺から日本へ持ち込まれ、現在は京都博物館に所蔵
 

また謎が多いです。相当建窯混同している。
L7 麗水窯 (龍泉窯系)元
現浙江省麗水市 
天龍寺青磁写し、影青釉写し
器内部底にモンゴル文字が刻まれています。
福建省
M1 建窯
(建陽窯)
五代
現福建省建陽市水吉鎮蘆花坪
主に青磁、黒釉、青白釉磁器。

黒釉窯変の茶碗は古くから日本に持ち込まれ、茶人に「建盞」と呼ばれ、珍重されています。

遺品が多いですが、後代写しも多い。

建窯の「曜変天目茶碗」は国宝と視され、多くの美術館に収蔵されています。
静嘉堂文庫美術館所蔵「曜変天目茶碗」
地は鉄分多く含有し、黒灰色、紫黒色呈す。暗い感じ。
茶碗の口縁部内收、圈足低い小さい。「天目茶碗」とよばれる形です。
釉色黒亮、厚く底へ垂れる。足部の地は暴露。
主な窯変現象は下記します:
「禾目天目」、「曜変天目」、「油滴天目」、「玳皮天目」

建窯標本僅かな青白磁器の遺品があります。

建窯高台十六形態
北宋
南宋
元
M2 漳浦窯系 唐王朝漳浦県
(現福建省漳浦県地方窯の総称)

宋後期から、漳浦県に製陶業は発達し、明の時代後期には近くの泉州港の開港により、陶磁器輸出の需要拡大のため繁盛した。
その輸出品のなか、日本人なじみの呉須赤絵大皿や、呉須碗と古染付けなどがあります。景徳鎮、徳化窯ならべ一大陶磁輸出地になりました。
清の時代に入ると、輸出量の減るにより衰退した。
明
米黄釉多く見られる。呉須、赤絵の器は青磁や白釉を掛ける。景徳鎮と一味が違うのは簡単に分かります。
絵付けの風格は自然な流れと素朴な文様、および古典写し的な民窯風である。
清初め
M3  徳化窯 
現福建省徳化県地方。白粘土の産地、土質は繊細で白い、軟らかいから、厚手で浅彫り風格。

明の時代徳化窯の白磁器地は繊細で潔白、釉色はやや黄色帯び白。光を透視すると、肉紅色や乳白に見えるので、「象牙白」、「ラット白」と呼ばれます。西洋へ輸出量は多いので、西洋では「チャンナ・ホウイト」とよべれます。
清の時代に入ると白釉の発色は若干青い帯、東南アジアや、日本からも多く注文殺到のため、徳化窯は繁盛した。現代まで焼き続いた。
明の時代、徳化窯は多くの仏像を作りました。数多く彫磁名人が出現しました。何寿山、林朝景、何朝宗(嘉靖~万暦)など数得られます。何朝宗の作品は世界中の博物館で収蔵され、千件を越えると言われました。すべて手作りの一点ものでした。
何朝宗観音像拡大図
明徳化窯白磁観音像高台裏参考写真 
宋~元
青白磁
明
黄色おびた白磁、潤い感があります。
地は透明感。”白高麗”と混同されています。
清
青い帯びた白磁器、透明感と潤いは前代より落ちた。
染付、色絵もある。
清晩期~民国初期
輸出用に明の写しは作られていました。品質や評価も高いです。
現代作品は明、清時代の写しがほとんど。工法や、地色、釉薬の発色から、鑑別が付きます。型取のものが多い。
M4 同安窯 現福建省同安県(同安青磁)

黄色帯の暗い青磁色。外部に猫掻手という櫛目文様の刻文、一層なわびさびが感じられます。鎌倉時代に輸入さていました。
室町時代の侘び茶の祖・村田珠光がその美意識に適うものとして、この種の青磁碗を取り上げたという伝承に従って珠光青磁と呼ばれています。

地は灰白やや黄色帯び。厚手。釉は青黄色や灰青色。

猫掻き手→外面に櫛目による線条文、内面に箆による劃花文の中に櫛による地文を多用鹿・鳥・双魚などの印花を見込にいれることもある
唐
文様なし
北宋
外部刻文(斜め十字紋多し)、内部蓮文多し、中央凹み、更に刻文。
南宋
M5 平和窯 明末期
福建省閂南平和地域
明の末期、輸出のため開窯した。清の始めに、輸出の需要は減たため、閉窯。
主に染付け器と印判手です。遺品は中国よりも日本に多い。
雲南省
N1 玉溪窯 元末期
現雲南省玉溪地域
古代雲南地方民族の窯。現代考古学者が発見した多数の古窯跡は元の末期から明のものです。
遺品はレアものとして骨董市場で高い値段が付けられる。
耀州系青磁と染付け器、絵付けの風格は明らかに漢民族とは違う味です。地理的には安南焼の風格と近いかもしれない。

雲南の焼き物は玉壺春」の形の器が多い、現地は徳利として使われていたらしい。
明
広東省
O1 石湾窯 
現広東省佛山市石湾地域
鈞窯釉写しとして有名。

景徳鎮の炉鈞窯とは違い、地は灰色陶土です。
(参照宜鈞窯)
明
歴代黒釉器、柿釉写しとして有名。
清
清代の鈞窯釉写しは2重釉掛け(鈞窯は一次焼)、紫色と青色複雑に流れ込み、無限な窯変色を作り出した、絶妙な新鮮感があります。